診療科・部門のご案内

大腸肛門科

糖尿病センター組織図

組織図

大腸肛門科のご案内



主な対象疾患
大腸肛門科では、以下の疾患などを対象とします。
  • 肛門疾患
  • ※大腸肛門科へ診察をご希望の方は、まつなみ健康増進クリニックにお越しください。(紹介状をお持ちの方・紹介状をお持ちでない方)
  • ※女性医師による女性肛門外来は平成27年3月をもちまして終了とさせていただきます。

まつなみ健康増進クリニック 診療について

平成23年4月1日から松波総合病院の入院患者様の対応をより一層充実するため、まつなみ健康増進クリニックの土曜日の診察を予約のみとさせていただきます。 誠に申し訳ありませんが、初診の患者様には、近隣の開業医を受診していただくようお願い致します。万が一、初診で来院された患者様には、近隣開業医一覧にてご説明またはご案内させていただきます。
なお、松波総合病院での診察をご希望の場合、紹介状をお持ちでない初診の患者様には、診療費の他に特定療養費7,700円(消費税込み)をご負担していただいております。 また、紹介患者様・救急車搬送患者様の対応で待ち時間が非常に長くなる場合がございますので、予めご了承下さい。ご不便をおかけしますが、宜しくお願いいたします。

2022年10月1日 まつなみ健康増進クリニック長

診療時間・診療担当医表

医師紹介
役職氏名
名誉院長松波 英一
外科第二部長 兼 大腸肛門科 部長栃井 航也
診療内容

痔は日本人の3人に1人が患う病気です。悩まずにお気軽に受診ください。

3大痔疾患 ・痔核(いぼ痔)  排便時の出血・脱肛(痔が肛門外に飛び出す)
      ・痔瘻(穴痔)   肛門周囲の痛み、肛門および周囲からの排膿・出血
      ・裂肛(切れ痔)  排便時の痛み・出血、排便困難感(肛門狭窄)

上記以外に、直腸脱、肛門ポリープ、肛門周囲膿瘍、血栓性外痔核 等が大腸肛門科で治療する病気です。

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図1 肛門の各病気

内痔核

最も多くみられる痔疾患です。お尻の皺の奥にある直腸と皮膚の境目(歯状線)の内側(直腸側)にできる内痔核と、外側(皮膚側)にできる外痔核があります。
主な症状は出血と脱出です。痔核は直腸・肛門がたるんで膨らんで大きくなった状態で、内部には静脈のうっ血を認めます。そのため、怒責(排便時に力む)すると、痔核はさらに大きくなり、肛門から脱出し、表面が擦れて出血します。
基本的には外用薬(坐剤や軟膏)と排便コントロールによる保存的治療を開始します。ほとんどの方に、症状の改善が期待できますが、保存的治療で思うような改善が得られない場合は、手術治療のご相談をさせていただきます。手術治療には痔核を切除する方法と切除しない方法(硬化療法:ALTA療法)があります。ALTA療法は不適切な手技で行うと重大な合併症を引き起こす危険があるため、実施資格が必要ですが、当科には複数名のALTA療法実施資格医がおります。病状(痔核の大きさ、部位等)によっては、ALTA療法の適応外となることもあります。詳しくは担当医とご相談ください。

痔瘻

直腸と肛門の境目にある肛門陰窩というくぼみから、細菌が侵入し、これと連続する肛門腺で感染を起こし、膿瘍を形成します(これが肛門周囲膿瘍)。膿瘍が肛門周囲の皮膚を破壊し、排膿されると、肛門陰窩から肛門外に汚染物の通り道ができてしまいます。これを痔瘻と言います。通り道が完成してしまうと、排膿が続いたり、一旦おさまっても感染を繰り返してしまいます。急性期の治療は炎症を落ち着かせること(膿瘍の治療)です。一旦、膿瘍を形成すると、抗生剤のみで膿瘍が治癒することは困難で、できるだけ早く膿瘍切開術が必要です。切開が遅くなると、膿瘍は深部に広がったり、肛門周囲を取り囲むように広がったりして、大きな切開やドレーン(持続排膿させる管)留置が必要になったりします。炎症が落ち着き、痔瘻が確認されたら、痔瘻根治術を行います。根治術では痔瘻をできるだけきれいに取り除き、肛門陰窩の汚染物の入り口を閉鎖するか開放します。痔瘻は通り道の経路で、いろいろなタイプに分類されますが、基本的には肛門括約筋を貫通するように走行していますので、肛門括約筋の損傷を最小限にすることが重要です。当科では、根治性と安全性を考慮し、痔瘻のタイプに応じた術式を選択しております。詳しくは担当医とご相談ください。
 

裂肛

肛門にできた裂創や潰瘍です。硬い便が出たときにできる浅い傷は急性裂肛で、出血(鮮血)と鋭い痛みを認めます。長い経過で繰り返されたり、深い潰瘍になると、肛門ポリープや見張りイボを伴い慢性裂肛となります。もともと柔軟な肛門上皮が治癒過程で硬くなるため、裂肛を繰り返しやすくなり、さらに進行すると肛門も狭くなってしまいます。排便時の痛みを避けるため、排便を我慢してしまうと、さらに便が硬くなり、排便が困難になったり、硬い便を避けるため、下痢ぎみに排便コントロールすると、太い便が出せない状態(肛門狭窄)になったりと、悪循環を生じやすいです。
急性裂肛であれば、坐剤(座薬や軟膏)や排便コントロールで症状は改善します。慢性裂肛で、排便が困難となってしまった時(肛門狭窄)は、手術治療がすすめられます。肛門拡張術(ブジー)、括約筋切開術、皮膚弁移植術(sliding skin graft: SSG)などから最適な手術方法を選んで治療します。

直腸脱

直腸脱は、骨盤臓器を支える骨盤底筋群や肛門を締める肛門括約筋が弱くなり、緩むことにより、直腸が反転して肛門外に脱出した状態です。初期は排便時だけですが、進行するとさらに肛門を締める筋肉が弱くなり、立ったり、歩いたりするだけでも脱出するようになります。直腸の脱出に伴い、下着に直腸粘膜が擦れて、血液や粘液が付着し、痛みや不快感を認めるようになります。元々便秘の方が多いですが、肛門からの直腸の脱出により、排便困難をきたすこともあります。
症状を改善するには、手術による治療が必要です。手術には大きく分けると、経肛門的手術と経腹的手術があります。それぞれに利点、欠点があります。経肛門的手術は肛門側から脱出している直腸肛門に対して処置を行う方法です。当科では主にデロルメ法(Delorme法)を行っております。脊椎麻酔でも可能で、手術も比較的簡便であることから、高齢の患者さんも手術を受けやすく、負担も少ないですが、手術がうまくいっても再発率が高いこと(20~50%)が問題です。経腹的手術は腹腔内から直腸を牽引し、骨盤の骨(仙骨)に直腸を固定する方法です。手術には全身麻酔が必要ですが、治療効果は高く、再発もほとんどない手術方法です。当科では、年齢や全身状態、合併症、直腸脱の程度(脱出長等)を考慮し、患者さんに適切な治療法を提案しております。基本的には、経腹的手術をおすすめしており、当科では大きくお腹を切開しない腹腔鏡下直腸固定術(Wells法)を行っており、確実な手術を低侵襲で提供しております。ご高齢であったり、持病のある患者さんもお気軽にご相談ください。

 図2 経肛門的手術-デロルメ法(Delorme法)  図3 経腹的手術-直腸固定術(Wells法)
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図4 腹腔鏡下直腸固定術(ポート位置と径)

 

外来診療

月曜日~土曜日の午前にまつなみ健康増進クリニックにおいて行っています。 痔核をはじめとする肛門疾患に関しましては、年間約100例ほどの手術を実施しており、大腸肛門科を専門とする医師により県下でもトップクラスの治療を行っております。 形成外科的技法を取り入れ、再発の無い・痛みの少ない根治術を標準術式としていますが、2007年度よりジオン注による内痔核硬化療法、輪ゴム結紮法を新たに採用し、入院期間の短縮(2泊3日)を図っています。

2011年1月1日の手術症例からデータ登録がスタートします。当院におきましても本事業に参加を致します。対象診療科は外科、大腸肛門科、心臓血管外科、呼吸器外科になります。
専門医制度と連携したデータベース事業について

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