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国内で約2人に1人が、がんに罹患(りかん)すると言われるほど、がんは誰でもなり得る身近な病気と言われています。また、高齢化によってがん患者数が年々増加傾向にあり、がんに罹患した高齢者に身体的だけでなく、精神的、社会的にも負担を減らし、元の日常生活に戻っていただかなくてはなりません。
当院では「がんセンター」を立ち上げ、さまざまな専門スタッフが他職種と連携して、がん患者さんのお悩みに対応しております。当院のがんセンターは、「がん治療部門(がん治療センター)」、「がん相談支援・診療連携部門」、「緩和部門」、「がんリハビリテーション部門」、「がんゲノム医療部門」の5つから構成されています。
がん治療センターでは、各診療科(外来・病棟)から依頼された薬物療法や放射線治療を実施します。患者さんに安全・安心・快適で確実ながん治療を受けていただくために、日本臨床腫瘍学会がん薬物専門医、日本がん治療認定医機構認定医、がん薬物療法看護認定看護師、放射線看護認定看護師、がん専門薬剤師、がん相談員などを含むチームでサポート体制を整えております。治療中は、もちろんいつでも患者さんに寄り添い、より良い人生を送ることができるようにお手伝いさせていただきます。
治療の内容・副作用・注意点などに関する情報提供を行い、患者さん・ご家族の不安を軽減できるように心がけております。いつでもお気軽にご相談ください。
※がん化学療法レジメン公開について
https://www.matsunami-hsp.or.jp/shinryouka/shien/pharmaceutical-department/regimen/
当院ではがんに関するご相談に、専門の看護師をはじめとするスタッフがご相談に対応しております。
(完全予約制)
ご利用を希望される方は、下記の内容をご確認いただき、お問い合わせください。
●がんに関する一般的な相談
●がんゲノム診療について
●制度に関する相談 等
●就労支援について
お問い合わせ先 及びご予約先 | ●お電話の場合:058-388-0111(代)にお電話ください。 ※「がん相談支援センター」とお伝えください。 ●直接来院の場合:南館1階エントランスホール「がん相談支援センター」にお越しください。 |
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対象者 | がん患者さんご本人またはがん患者さんご家族 |
日時 | 平日 9:00~16:00(完全予約制) |
場所 | 南館1階 多目的室 など |
備考 | ●ご相談時間は、内容によりお一人様30分〜60分までとなります。 ●就労についてのご相談は、社会保険労務士が対応します。 毎月第3木曜日 13:00〜16:00(完全予約制) |
下記のがんや治療法についても、随時ご相談に応じます。また、必要時には他施設へのご紹介も行います。
●希少がん
●AYA(Adolescent and Young Adult/思春期・若年成人)世代のがん
●小児がん
●妊孕性温存治療(療法)
【お問い合わせ】
松波総合病院 058-388-0111(代表)
がん治療部門(がん治療センター)
部門長(医師) 原 武志
副部門長(看護師) 野々垣 智子
『絆サロン』は、がん体験者・家族によるがんの相談窓口です。
がんになった不安な気持ちを聞いてほしい、がんになった家族とどう接していいか分からない、など、お悩みを抱えている方は一度ご相談ください。
⚫担当相談員は「がんのピアサポーター養成講座*」を終了し、ボランティア登録したものが対応しております。
*がん患者団体支援機構 https://canps.jp/
開催日時 | 毎週火曜 10:00-15:00 |
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場所 | 松波総合病院南館 1階エントランスホール 多目的室 |
予約 | 不要 |
相談費用 | 無料 |
お問い合わせ | 松波総合病院 058-388-0111(代表) がん化学療法看護認定看護師 桂川美幸 がん看護専門看護師 小園典子 |
詳しくは、下記または院内に掲示中のポスターをご確認ください。
患者さん・そのご家族の方が集い、気持ちを分かち合ったり、病気について学ぶサロンを開設しています。同じ経験を持つ患者さんの話を聞くことで、気持ちが軽くなったり、療養生活を快適に送る知恵を得られることがあります。皆さま、お気軽にご参加ください。
開催日時 | 毎月第4木曜日 13:00-15:00 |
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場所 | 松波総合病院南館 1階エントランスホール 多目的室 |
予約 | 不要 |
相談費用 | 無料 |
お問い合わせ |
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がんなどの病気にかかると、さまざまな苦痛が現れます。多くの患者さんは、痛みは我慢するものと思ってきました。そんな患者さんの痛みを少しでも和らげ、とりのぞくお手伝いをするのが、われわれ「緩和ケアチーム」です。がんの痛みはとりのぞいたり、和らげたりすべき症状です。 体や心の痛みが現れたら、我慢しないで私たちにお伝えください。痛みをとりのぞくことで、あなたらしさが戻ってきます。
当院の緩和ケアチームでは、適切な薬物療法の検討や放射線治療、神経ブロックなどの適応について検討したり、不安などの精神症状にも対応しています。また自分らしく過ごしていただくための療養環境の調整や意思決定支援にも力を入れています。
※緩和ケア外来のご案内
https://www.matsunami-hsp.or.jp/shinryouka/senmon_gairai/kanwakeagairai_guide/
●医師(呼吸器外科、麻酔科、消化器内科、精神科)
痛みや気分の落ち込みなどのつらい症状をチーム一丸となって、緩和します。
●薬剤師
お薬の使い方を説明したり、患者さん・ご家族と相談しながら、工夫します。
●看護師
つらい症状を和らげ、自分らしく生活していただけるよう、お手伝いします。
●理学療法士
運動療法などで苦痛を緩和したり、ご自身やご家族でできることを提案します。
●ソーシャルワーカー
住み慣れた地域や家庭で、安心した生活を送れるよう、問題の解決・調整を援助します。
●管理栄養士
がん治療中や食べられない時の食事の工夫など相談を受けます。
●臨床心理士(公認心理師)
心理面のつらさを緩和するお手伝いをします。
●毎週1回チームで病棟を回診し、検討会を実施
●毎年1回研究会を開催
●専門家を招いての勉強会や研究会を定期的に実施
※放射線治療(放射線治療科)
https://www.matsunami-hsp.or.jp/shinryouka/naika/houshasenchiryoka_guide/
※神経ブロック(ペインクリニック)
https://www.matsunami-hsp.or.jp/shinryouka/senmon_gairai/painclinic_guide/
がんのリハビリテーションとは、「がん患者の生活機能の生活の質(QOL)の改善を目的とする医療ケアであり、がんとその治療による制限を受けた中で、患者に最大限の身体的、社会的、心理的、職業的活動を実現させること」と定義されています。
がんと診断されてから受けるリハビリテーションには、一般的に「予防的リハビリテーション」、「回復的リハビリテーション」、「維持的リハビリテーション」、「緩和的リハビリテーション」といった、がんの治療の時期に合わせてリハビリテーション医療を行います。当院では、特に回復的リハビリテーション、維持的リハビリテーション、緩和的リハビリテーションを行っています。
術後の患者さんに早期離床を促し、円滑な社会復帰を目指すためのリハビリテーションを行います。
化学療法と放射線治療を行っている患者さんのために、ADL(日常生活動作)低下防止を目的とするリハビリテーションを行います。
患者さんご本人の要望や希望を尊重して、身体的・精神的・社会的にもQOL(生活の質)を高く保つことを目的に、リハビリテーションを行います。
私たちの体は約37兆個の細胞からできており、それぞれに「体の設計図」といえる遺伝子が含まれています。がんは、この遺伝子に起こる変化(変異)が原因で発生します。その変化の内容は、同じ種類のがんでも患者さんごとに異なります。
こうした遺伝子の情報を調べ、患者さん一人ひとりにあった治療や診断に役立てる医療を「がんゲノム医療」と言います。
近年は、特定の遺伝子変化を標的とした分子標的薬が開発され、それに対応する「コンパニオン診断(特定の薬が効くかどうかを調べる遺伝子検査)」も行われています。これらの検査は治療選択に役立っていますが、対象となる遺伝子は限られています。
そこで開発されたのが「がん遺伝子パネル検査」です。この検査では、がんの発症や進行に関わる多数の遺伝子(検査により74〜737種類)を一度に調べることができます。その結果をもとに、がんの特徴に基づいた治療法を検討します。
当院は2024年12月1日に「がんゲノム医療連携病院」に指定されました。これにより、当院でもがん遺伝子パネル検査を受けていただくことができます。
検査結果に基づいた治療薬の検討は、中核拠点病院である国立がん研究センター東病院(千葉県)と連携して行っています。
保険収載されているがん遺伝子パネル検査では、次の1)、2)いずれも満たす患者さんが検査の対象となります。
1) 下記のいずれかの診断を受けた方
・標準治療実施後にがんの進行が確認され、次のがん治療を探索している固形がんの方。
・原発不明がん(がんが最初に発生した臓器がはっきりせず、転移病巣だけが大きくなったがん)の方。
・標準的な治療法が確立されていない希少がん(患者数が少ない、稀ながん)の方。
2)全身状態や臓器の機能から見て、検査後に化学療法などの治療を受けられる可能性が高いと主治医が判断した方
ご自身が対象となるかどうかについては、現在治療を担当されている主治医とご相談ください。
保険診療の対象となるがん遺伝子パネル検査は下記のとおりです。(2025年9月現在)
検査の種類は検体となる腫瘍組織の状態や、病状、検査の特徴を考慮の上選択されます。
<腫瘍組織を用いる検査>
・OncoGuideTM NCCオンコパネル システム……必要な検体:腫瘍検体/血液
・FoundationOne® CDx がんゲノムプロファイル……必要な検体:腫瘍検体
・GenMineTOP がんゲノムプロファイリングシステム……必要な検体:腫瘍検体/血液
<血液を検体として用いる検査(リキッドバイオプシー)>
血液中にある、がん細胞由来のDNAを調べます。腫瘍組織を用いることができない場合や、腫瘍組織を用いて検査を試みたが結果が得られなかったなどの場合に実施を検討します。
・FoundationOne® Liquid CDx がんゲノムプロファイル……必要な検体:血液
・Guardant360 CDx がん遺伝子パネル……必要な検体:血液
検査の費用は、検体提出時と、検査結果の説明を受ける時の2回に分けてお支払いいただきます。どの検査を選択しても費用は同じです。また検査費用は、高額療養費精度や限度額適用認定が適用になります。
保険料の負担割合 | 検体提出時 44,000点 (440,000円) | 結果説明時 12,000点 (120,000円) |
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1割負担 | 44,000円 | 12,000円 |
2割負担 | 88,000円 | 24,000円 |
3割負担 | 132,000円 | 36,000円 |
遺伝子の変化が見つかっても、対応する治療薬がまだ開発されていなかったり、治験の段階にある場合も少なくありません。実際に、この検査を受けた患者さんのうち、新たな治療薬の投与につながった方は、全体の約10%と報告されています。(がんゲノム情報管理センター:https://for-patients.c-cat.ncc.go.jp/common/pdf/C-CAT_pamphlet.pdf)
○「遺伝性のがん」が見つかる場合があります
検査の結果、遺伝性のがんの原因となる遺伝子の変化(生まれつき持っているがんに罹りやすい体質)があることがわかったり、その可能性がわかる場合があります。その場合、ご自身やご家族にとって重要な情報となることがありますが、知るかどうかはご本人の意思で選ぶことができます。
遺伝性のがんについて相談されたい方は、当院の遺伝カウンセリング外来をご利用いただけます。
○検査に同意してから検査結果をお伝えするまでに約1ヶ月半〜2ヶ月かかります。
がん遺伝子パネル検査について詳しく知りたい方は、主治医または当院のがん相談支援センター(南館1階)にお気軽にご相談ください。
役職 | 氏名 |
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病院長代理 兼 がんセンター センター長 兼 まつなみリサーチパーク 研究員 | 鶴見 寿 |
副院長 兼 呼吸器外科 部長 兼 がんセンター緩和部門 部門長 | 春日井 敏夫 |
副院長 兼 リハビリテーション科 部長 兼 ペインクリニック科 部長 兼 中央手術部 部長 兼 麻酔科 部長 兼 MGH臨床研修トレーニングセンター センター長 兼 輸血部 部長 兼 がんセンター がんリハビリテーション部門 部門長 | 松波 紀行 |
顧問 兼 消化器病センター センター長 兼 PFMセンター センター長 兼 がんセンター がん相談支援・診療連携部門 部門長 | 杉原 潤一 |
血液・腫瘍内科部長 兼 血液・腫瘍センター センター長 兼 がん治療部門(がん治療センター)部門長 兼 まつなみリサーチパーク 研究員 | 原 武志 |
産婦人科 第二部長 兼 まつなみリサーチパーク 研究員 兼 がんセンター がんゲノム医療部門 部門長 | 市古 哲 |
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