医療情報

形成外科部長 北澤 健

しつこい頭痛や肩こりは「まぶたのたるみ」が原因かもしれません。

歳を重ねるとともに気になるのが、まぶたのたるみ。 これは単に皮膚がゆるんでいるのではなく、「眼瞼下垂(がんけんかすい)」という病気の恐れがあります。では眼瞼下垂とはどんな病気で、どんな治療をするのでしょうか。当院形成外科部長・北澤健医師に聞きました。

腱膜性眼瞼下垂って、どんな病気?

まぶたの内側には瞼板(けんばん)という支持組織があり、それを上眼瞼挙筋(じょうがんけんきょきん)というごく薄い筋肉が引っ張ることで眼は開きます。筋肉と瞼板は挙筋腱膜(きょきんけんまく)という薄い組織でつながっていますが、腱膜は加齢とともに老化し、眼が開きにくくなります。これが腱膜性眼瞼下垂(けんまくせいがんけんかすい)です。

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眼が開きにくくなると、額にある前頭筋や後頭筋、そして上眼瞼挙筋を過剰に使って、まぶたを引き上げようとします。するとこれらの筋肉が常に縮んだ状態になり、慢性的な頭痛や肩こり、目の奥の痛みを引き起こすことがわかってきました。特にアトピーや逆さまつげが原因でまぶたをこする癖のある人やコンタクトレンズをしている人は、挙筋腱膜がゆるみやすく、発症が早まります。

術後、大半の人の頭痛や肩こりが軽減。

当科で2004年4月~2007年12月の間に眼瞼下垂症手術を受けた患者さんに、術後、頭痛や肩こりがどの程度軽減されたのかを調査したところ、頭痛については30人中18人が「頭痛がまったくない」という回答。肩こりに対しては、46人中半数以上の人から「肩こりがまったくない」あるいは「かなり軽減した」という回答を得ました。

腱腱膜性眼瞼下垂は手術で治療します。

医療機関で腱膜性眼瞼下垂と診断された場合は、保険適用の治療(手術)が行われます。当科では、外れたり、ゆるんでしまった隔膜と瞼板を糸で縫合すると同時に、たるんだ分のまぶたの皮膚を切除するという方法をとっています。これにより上眼瞼挙筋でまぶたを引き上げることができ、その他の筋肉にかかっていた過剰な負荷がなくなって症状が改善します。所要時間は両目で1時間~1時間30分。術後はまぶたがはれるので、当科では入院で手術を行っています。術後は一重まぶたが二重になるなど、顔の印象が変わりますので、医師とよく相談し、納得の上で受けることが大切です。

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眼瞼下垂のセルフチェック法

頭痛、肩こり、目の奥の痛みのある方で、次にあげる症状があれば、その頭痛、肩こりは「まぶた」に原因する可能性があります。そんな方はお気軽にご相談ください。
・いつも眠そうな顔だと言われる ・目を開けると額にシワがよる
・まぶたが重く感じる、たるんでいる ・二重まぶたが一重になってきた
・以前より目が落ちくぼんできた ・眉毛と目の間が離れている
・三白眼である ・左右で目の大きさが違う
・運転中信号を見上げるのが辛い ・写真を撮る時「あごを引いて」と言われる
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