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病理検査に従事する職員は、患者さまやそのご家族の前には顔を出さないため、業務内容を知らない方も多くいらっしゃるでしょう。そこで、予防医療において病理検査室の果たす役割を簡単にお話ししてみたいと思います。 なじみの薄い病理検査業務ではありますが、がん検診において喀痰(かくたん)検査や子宮頸部擦過検査(しきゅうけいぶさつかけんさ)を受けた覚えのある方は多いと思います。それらの検診で採取された検体は直後に病理検査室に運ばれ、細胞検査士及び細胞診専門医によって顕微鏡で入念に観察されることになります。検査の結果は検診後1ヶ月以内に皆さんのお手元に届いていることと推察しますが、喀痰検査や子宮頸部擦過検査を過去に受けた方の中には検査結果に聞きなれない用語があることに気づき、不安になられた方も多いと思います。スペースの関係で詳しくご説明できないのが残念ですが、細胞の変化をクラス分けして評価したものが「クラス分類」で、たとえば子宮頸部擦過検査なら、クラスI、IIが正常、クラスIIIが異形成、クラスIVが上皮内癌、クラスVが浸潤癌というように、クラスIからクラスVになるに従って緊急度が高くなり、医療機関への受診・治療が必要となります。 がんを中心とした疾病の早期発見には検診が必要不可欠です。お忙しいとは思いますが、年に1回から数回のことです。読者の皆さん全員が検診を受け、疾病が早期に発見されることを願ってやみません。
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